ドボコン
先週末の日比谷公會堂アーカイブ・カフェに於ける「新蓄音機の會」は何とか、13名お集まり頂き、無事修了。直前になつて、鞄を變へた爲、詳細なメモ用紙を忘れてしまひ、年號であつたり、初演者の名前を忘れてしまつたが、意外と覺へてゐるもので、それらしい解説はできた。
久し振りにカザルス、セル指揮、チェコ・フィルのドボルジャークのチェロ協奏曲を蓄音機で聽いたが、すぐ横に控えてゐて、椅子に座るのと、立つてゐるのでも音場が違ひ、高い天井の跳ね返る音は立つて聽いてゐた方が録音の含まれたホールの殘響まで手に取るやうに感じることができた。いい演奏である。
前半に掛けたハイドンの三重奏曲は10吋の78回轉盤2枚4面と短い曲乍ら、出しゃばらず、伴奏に徹してるカザルスの良さが出て、その上でティボーの提琴とコルトーの洋琴が見事に踊る感じが愛らしかった。
今回は江戸川アーカイブスさんがステレオでデジタル録音してくれた。オペラシティのS席並の臨場感があると、機材の針の振れからも判斷できたとのこと。癖のあるカザルスのチェロの音が心地よく、染み入るやうに響き渡る、素敵な午後となつた。
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