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2012年1月27日 (金)

ボヘミアン

 新國でプッチーニの歌劇《ボエーム》を觀る。粟國淳の演出は再演の爲、合唱の動きや場面轉換はより滑らかとなつたが、コンスタンティン・トリンクス指揮、東響は歌ひ手主體の伸びやかな演奏ではなく、今ひとつ訴へて來ない。

 ロドルフォ役のジミン・パクの伊太利語は東洋人の癖なのか、妙に母音が強調された上に演技過剰なので、不自然に見えてしまふ。ミミ役のヴェロニカ・カンジェミはか細く頼りなげな肺病人の感じがよく出てゐる割に、きっちり通る聲で歌ふのが素敵。マルxチェッロ役のアリス・アルギリスは大柄でロドルフォと好對照な感じがよく、ムゼッタ役のアレクサンドラ・ルブチャンスキイも派手な雰圍氣が盛り上げてゐた。但し、全體のアンサムブルは何か物足りなく感じ、感情移入ができず最期の泣けない。
 
 アパルトマンの最上階、天井裏で貧しい乍らも元氣に共同生活をする若者たち、ボヘミアン(ボエーム)の生活感が出て來ないのがとても殘念であつた。初演の時の一體感がなくなつてゐるのに、ブラボーが鳴り響いたのには違和感を感じた。

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