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2012年4月12日 (木)

水の街ヴェネティア

 ヴェルディの歌劇《オテロ》の幕開けは嵐の中のキプロス港なのだが、新國のマリオ・マルトーネの再演はヴェニスに置き換へられてゐる。それ故、舞臺上に50トンもの水を湛へた運河を造り上げ、迷路のやうな運河にオテロ自身が迷ふ心の樣を描き出してゐる。

 東フィルを率いるレイサム=ケーニックの指揮は疾風派で、テムポよく、ぐいぐいと引ッ張り、歌わせるところはオケの音を下げる手堅いもの。ヴァルテル・フラッカーロのオテロは目が小さいので目の演技ができずに迫力の欠け、聲質もやや輕いので將軍の重みがでなかつたものの、苦惱する主人公を好演。急遽代役としてデズデナを歌つたマリア・ルイジア・ボルシも過不足なく、アンサムブルに溶け込み、ミカエル・ババジャニアンのイヤーゴも憎々しげで及第。合唱が上手いので、全體としての纏まりもよく、高得點の公演であつた。

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