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2012年11月20日 (火)

のぼうの城

 驚異的な賣上を記録した和田竜 『のぼうの城』 小學館文庫 が映畫化された。と云ふのは順序が逆で、先に脚本が完成し、それを小説にしてゐた。

 物語は石田三成が勝てる戰を逃し、戰下手を歴史に刻む忍城(オシジョウ)攻略。湖に浮かぶやうな砦なのだが、2萬の石田軍に對して、忍城には500人の侍と近隣の百姓だけ。降伏する筈が、カチンと來た成田長親(のぼう)は戰ひを選んでしまふ。絶對絶命の中でどう闘ふのか…

 映畫「のぼうの城」は電子計算圖形処理(コムピューター・グラフィックス)が、とても自然で作り物と云ふ感じが全くせず、雄大さが出てゐた。忍城(オシジョウ)の巨大セットは北海道で撮影されたと云ふが、合戰や水攻めの場面の迫力は他の追随を許さない。理詰めではなく、飄々とした長親には野村萬齋。舟上の田樂踊りも吹き替へなしで演技したと云ふ。史實なのだが、實に面白かつた。

 やや、上地雄輔の石田三成がいい人に描かれてゐる氣もしないでもないが、野村萬齋ののぼう樣以外に考へられないほど、よく合つてゐた。水攻めの場面がある爲、震災直後の公開を一年も延期したと云ふ。久し振りに觀た痛快娯樂時代劇であつた。

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