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2012年12月29日 (土)

大掃除

 すき燒 今朝は昨日で年内の營業はお仕舞ひ。本日は大掃除。年明け、7日から營業します。今年一年ありがたうございました。來年も宜しくお願ひいたします。

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2012年12月28日 (金)

ルソー

 年賀状を書き終へてゐないのに、讀書が止まらなかつた。本日で營業はお仕舞ひなので、休憩時間に書き上げねばなるまい。

 昨日、讀破したのは原田ハマ 『楽園のカンヴァス』 新潮社。美術ミステリーと云ふ分野があるか知らないが、鑑定を巡る極上小説であつた。

 アカデミズムから離れ、繪畫の近くに居られるからと、大原美術館の監視員をしてゐる織繪に、紐育のメトロ美術館キュレーターのティムからルソーの《夢》を日本に貸し出すには、オリエ・ハヤカワが企劃交渉に來ることと指定され、館長以下上役が驚いて、一介の監視員だと思はれてゐた織繪にお願ひすることから物語は始まる。

 二人の出會ひは、1983年にバーゼルの謎の蒐集家に鑑定を頼まれたことが發端だ。一週間、毎日一章づつ與へられた本を讀み、最終的にこのルソーの繪が本物か贋作が判定を下して欲しいと依頼される。然も、勝者にその繪の権利は譲られると云ふ。未だに評價の定まらないルソーの繪に隠された秘密、美術業界の裏の世界、手に汗握る展開にあっと云ふ間に讀み切つてしまつた。

 あちこちに散りば填められた挿話や、主人公の態度に愛情を感じるのだ。ほんたうに繪が好きな人だと解る。視線がとても温かい。學藝員の端くれとしては心温まる物語にほっとさせられた。

 唯一殘念なのは、バーゼルのレストランでご馳走になる時、ラインガウの年代ものワインを選んだことが疑問。蒐集家主人に長く仕へた獨逸系の辯護士のご馳走なのだから、バーデンのヴァイスブルグンダー、或ひはグラウブルグンダーを選ばせるべきであつた。そこで、ラインガウにすると云ふことは、普段から地元のワインを飲まず、銘柄だけに拘つた紳士氣取りの嫌な奴になる。あっ、さうか、そこまで狙って書いてゐたのかも知れない…。

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2012年12月27日 (木)

盗難繪畫

 京都國立近代美術館で1968(昭和43)年に開かれた「ロートレック展」で一枚の繪が盗まれ、時効成立後に出て來た「マルセル」。新聞記者であつた父の取材ノーとに導かれて、千晶は謎の解明と自身の出生の秘密を探るため、東京から京都、神戸、巴里へと飛ぶ。實在の未解決事件を主題にして描かれた 高樹のぶ子 『マルセル』 毎日新聞社を讀了。昨年一年間、新聞小説として書かれた作品だが、43年前の記憶を蘇らせ、まわりの人々を困惑させ、彼氏ができ、尋ね歩く京都の地形、東京は團子坂のアパート、巴里のサンジェルマン・デュプレの界隈… 情景が目に浮かび、ハラハラドキドキさせられ、大膽な解釈にも舌を巻いた。細かいことを書くとネタバレになるので止めるが、美術ファンでなくてもお勸めの一冊!

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2012年12月26日 (水)

ダンディ

 坂本九さんの愛した一品として、東京MXテレビ「ニッポン・ダンディ」の取材を受けました。宮沢喜一元首相の孫に當たるエマさんと對談したのは親父で、自分は裏方でした。小さなお顔の華のある可愛らしい方でした。

 九さんとは、私も幾度はお手合はせ願ったことがありますが、親父も同じ庭球倶樂部に所屬してゐたので、よく一緒に試合をしてました。その流れでご家族ですき燒 今朝をご利用下さいました。

 放送は新年1月9日(水)21時から22時。是非ご覧ください。

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2012年12月25日 (火)

基督降誕祭

Weihnachten 謹んで基督降誕祭のお祝ひを申し上げます。本日もすき燒 今朝は通常通り營業してます。


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2012年12月22日 (土)

猶太

 お蔭樣で今週一週間ずっと忙しく、休憩時間に出歩くこともせず、店の準備に追はれてゐる。けふが終はると連休故、一息附けるか。

 さて、一體、猶太(ユダヤ)人とは何なのか、何故、歐州で迫害され續けて來たのか、日本人には今ひとつ捉へどころのない不思議な差別問題だ。内田 樹 『私家版・ユダヤ文化論』 文春新書 を讀んだが、彼獨自の解釈だから「私家版」だとわざわざ斷つてある。併し乍ら、さすがの内田さんでも何かすっきりと落ちない説明であつた。

 御師レヴィナスの言葉や哲學者の引用も多いが、どうも言葉遊びのやうでストンと入つて來ない。東歐系アシュケナージと中東系スファラディが居ることは知ってゐるが、だから何だと云はれてしまふと反論できない。宗教團體と安易に括る譯にもいかず、世界を支配してゐるとも考へ難いし、映畫や放送、或ひはコムピューター業界のやうに、枠組みに融け込めないので新分野を切り開いて來たのはよくわかる。

 どんなに迫害されても決して改宗はせず、複雑な要因が數千年以上絡み合つてゐるからには、簡單には和解もないであらうし、問題山積みだけれども、割と部外者の日本人が孰れにも肩入れせずに間に入つて物事を進められるやうな氣はして來た。

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2012年12月21日 (金)

專門家

 各々の道を究めるのはたいへんだ。どんな仕事でも、こつこつとやらねばなるまい。自分も店の案内を書き、連載を抱へてゐるので、讀者の視線で物を考へ、次回は何を書かうかといつも考へてゐる。
 そこで、大沢在昌 『小説講座 売れる作家の全技術』 角川書店を讀んだ。

 それが滅法面白い。兎に角、日々の努力なのだ。生半可な氣持ちで書き綴つてゐては飽きられるし、第一本を買つて貰へない。自分は書くことが專門ではないが、矢張り賣れッ子作家の言葉は重い。讀み手として、この本を讀んでも、まるで教科書のやうに生徒に指導して行くので樂しい。プロにならなくてよかったと思ふ。

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2012年12月20日 (木)

パシナ

 以前、ベルランで再現料理を試みたことがある南滿洲鐵道の特急亞細亞の料理。この時は資料のなさに泣かされ、結局、大連のヤマトホテルの祝賀會の料理を再現したのであつた。最近になつて、この亞細亞を見直さうと云ふ動きがあるらしく、天野博之 『滿鐵特急「あじあ」の誕生』原書房 が出た。

 蒸氣機關車であり乍ら、最先端の流線型の車體を持ち、冷暖房が完備した素晴らしい汽車の印象があつたが、實際には、當初少ない試運轉から故障も多く、線路の不備、冷房の効きの惡さなど、手放しで喜べなかつたことが解る。それでも、旅情の郷愁を誘はれるのは、戰前の日本が世界に誇れる數少ないものであつたからであらう。乘つてみたかつたのは云ふまでもない。神戸から船に乘り、大連から乘車して哈爾濱迄乘つてみたかつたのは言ふまでもない。

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2012年12月19日 (水)

解説

 橋本治と云ふ人は自ら變だと云ふだけに、解説でも人が見逃しさうな妙なことに氣附いて、それを他に人も納得させるだけの文章力がある。『淨瑠璃を読もう』 新潮社 を讀んだのだが、これが非常に解り易い。現代人に擬へ、然も當時の人々の心境に迄踏入つて教へてくれるのだ。

 『假名手本忠臣藏』での勘平に就いてはにべもない。
  「時間外の業務をオフィスラブで過ごした勘平は…」
  「しかし、勘平は、主人の大事の時に女とセックスをしていて、そのままとんずらしてしまった男である。」

確かに、さうなのであるが、江戸時代のお姫樣は戀をするだけの存在、色男は自分で判斷して運命を切り開くと云ふより、状況に流されるだけの存在であつたり、當時の常識を元にしてゐる爲、今の我々には解り難いと説明してくれるのだ。小氣味いいテムポで一方的に話し續ける橋本節に慣れると、實に面白い。随分と文樂を聽いて來たつもりであつたが、これで合點がいったことが多々あった。

 

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2012年12月18日 (火)

サーカス

 先週までの會期「ルオー展」へ、土曜日の營業前に一回りして來た。パナソニックは近くて助かる。

 對象をサーカスだけに特化してゐるので、同時代の巴里のサーカスの場所や演目まで立ち入り、重層的な展示となつてゐた。ためながやから1點、結構、出光からの借り物も多いが、今回の爲に、當時の繪葉書から、大きな作品まで、巴里やら随分とあちこちから借りて來たと思ふ。學藝員もさぞかしたいへんであったであらうと思ふ。
 厚塗りの暗い色調の道化師、曲藝師、調教師の繪が並ぶが、悲痛な感じではなく、深い親しみをもって描いてゐるところがいい。近代化され行く20世紀初頭の巴里の中で、置き去りにして行かれたサーカスの出演者たち。ルオーの温かい眼差しを感じた。

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2012年12月17日 (月)

油繪

 年末の挨拶回りをした後、少し時間が空いたので枝香庵で「藤崎考敏展」を觀る。普段は巴里で生活され、發表のために歸國した作家は、澁いおっさん。おとなしいが手巻き煙草を作り始めた何氣ない仕種が如何にも藝術家ぽい。相當ご苦勞をされたのであらう、笑顔の奧に背負つてゐるものが違ふ感じだ。作品は今時珍しい重厚な油繪で、最初に人物を觀た時に真ッ先にゴヤを思ひ出した。何十萬圓の繪が賣れる程、お客さんがゐて、バブル期よりも値段が下がつて買へるやうになつたと云ふ。いいことだ。

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2012年12月15日 (土)

文樂十二月公演

 本公演は《苅萱桑門筑紫いえづと》より〈守宮酒の段〉〈高野山の段〉、そして《傾城戀飛脚》より〈新口村の段〉。

 前半は浮氣な優男と媚藥である家守の酒を飲まされて貞操を失ひ自害してしまふ清純な娘の話に、家寶の「夜明珠」が絡んだ前半と、僧となった父親が遙々訪ねて來た實子に、佛の戒律から名乘れない葛藤が描かれてゐます。三輪大夫のビブラートを引き繼ぐ筈の千歳大夫が病氣休場の爲、此処でも呂勢大夫が若さで頑張つてゐた。それ故、續く本來の持ち場の〈高野山〉と休憩を挟んで長時間語ることとなつたが、全く動じず立派であつた。

 そして、後半は此処でも忠兵衛、梅川の落ち延びた後の場面。《冥途の飛脚》では父は捕らえられた息子と再會しますが、こちらでは梅川の機轉で父孫右衛門が目隠しをしたまま息子と對面し、手を取り合ひ、途中で梅川が目隠しを外し、今生の別れを果たすと云ふもの。咲穂大夫の通る聲の後、文字久大夫は錦糸さんのかっちりとした伴奏に、しっかり語つてゐたが、今ひとつ。どうしても、住大夫師匠と比べてしまふ。時折、言ひ廻しがそっくりなところがあつて吃驚もさせられるが、語り分けが今ひとつ。精進されてゐると思ふので、道半ばを應援したい。

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2012年12月14日 (金)

文樂へようこそ

 1月の大阪新春公演から、住大夫師匠の復活も決まつたが、二月に東京へは來られないとのこと。ご高齢を考へれば、これも致し方のないこと。

 12月の東京公演は半分が「鑑賞教室」となつてゐる。大夫、三味線、人形遣ひの若手がそれぞれ解説をした上での公演となるので、理解し易い。但し、人間國寶級の大ベテランは上京してゐない爲、若手の研鑽の場でもあり、前半の《靫猿》では、呂勢大夫が此処でも一人氣合ひが入り格段の出來であつた。後半の《戀女房染分手綱》では、解説を頑張り過ぎた真面目な相子大夫の語りが却つて不自然に聞こえ、〈重の井子別れの段〉の英大夫は、毎度眠くなる。もごもごして、演じ分けがはっきりとせず、好きでないので仕方なし。

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2012年12月13日 (木)

扇面

 其の後、柴田悦子畫廊へ行き「夏炉冬扇展+縁起ものたち」を觀る。スクーリングでしたか、などとまるで先生扱ひされたのには笑つた。
 難しい扇面の繪に果敢に挑戰した若い作家さんたちの作品に加へ、印度の神樣を描いた作家さんの解説があり、此処でも賑やかに見せて頂いた。そして、ひとりひとりにお茶を振る舞つて頂き助かつた。そして、奥野ビルへ案内。
此処では銘々、思ひ思ひに觀て回るやうにしたので、昇降機に乘るのに列を作つた。中でも、お伽話のやうな作品を描く長澤 星、金地に中華風の男の子がパンダを持つ繪が並ぶ鬼頭智子が面白かつた。かくして、畫廊巡りは終了。10名を超えるとなかなか難しい。

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2012年12月12日 (水)

基督降誕祭

 毎年、恒例となつた學藝員仲間の忘年會の後、引率して畫廊巡り。最初に屋上庭園に癒される枝香庵に。丁度、基督降誕祭の小品の数々が展示してあつた。當初は他の人が見てゐる間に、一寸私だけ珈琲をご馳走になつて、直ぐに次へと回る手筈であつたが、どかどか、皆來てくれた爲、大勢でご馳走になつてしまつた。嫌な顔ひとつせず、笑顔で迎へ入れて下さったのには感謝。

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2012年12月11日 (火)

忘年會

Bounenkai 師走に入り、忘年會續きで、そろそろ胃も疲れて來る頃だが、毎年第二週の土曜日に學藝員仲間の忘年會をすき燒今朝で開かせて貰つてゐる。牛肉の話を一寸してゐる間に、連絡の取れない主賓の到着と思ひきや、すっかり忘れて未だご自宅だとの電話。落膽極まりなく、切りのよいお誕生日の爲にわざわざ用意したスパークリングワインも虚しく頂くこととなつた。まあ、誰にでも忘れることはあるか。
 ほぼ、同期と次の代だけとは云へ毎年十數名が集まり、食後の運動を兼ねて銀座の畫廊巡りへと繰り出す。今までは他の人にお願ひしてゐたが、やっと馴染みの畫廊もできたので、今年は自分で引率。


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2012年12月10日 (月)

日本の美術

 招待券を頂いたので久し振りに「日展」を觀た。大きな作品がずらりと並ぶので非常に疲れる。主題も自ずから偏り、靜物、風景、人物となり、何となく似たり寄ったりになる。賞を取るものは、確かに何か訴へる力が大きいが技巧的なところは全く判らない。

 日本畫、洋畫、書と草臥れた後、工藝を觀ると立體だけに變化に富んでゐて樂しかった。入選することはとても名譽なことなのであらうが、この繪を買ふ人がどれだけゐるのか疑問。

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2012年12月 8日 (土)

惡巫山戯

 新國での歌劇《セヴィリアの理髪師》は、疾風樣式のカルロ・モンタナーロの指揮で輕快、洒脱なリズムで喜劇を盛り上げ、それに應へた東フィルもよく鳴つてゐた、但し、變化に豐んだ減り張りのある演奏かと云ふと、速度感だけで、詠唱をたっぷり歌はせて盛り上がッたり、

をしてくれた。併し何か物足りないと思つたら、一部アリアの省略があつたらしい。與り聽き込んでゐない爲、それが何か後で知つた。

 藝達者な上、聲の大きなダリボール・イェニスのフィガロ、肉感的なオクサーヌ・コンスタンティネスクのロジーナは演技も歌唱力も釣り合ひが取れてゐた。それに對してルシアノ・ボテリョのアルマヴィーヴァ伯爵はやや歌唱力不足。ロッシーニを歌ひこなしてゐないのか、聲量がないのか、聽き取れないところもあつたのが一寸殘念。併し、一番注目したのは巨漢のバルトロを演じたブルーノ・プラティコ。獨特な聲な上に喜劇のツボを押さへ、兎に角出て來るだけで樂しい。また、醫者らしいスーツの着こなし、外套に帽子と伊達男振りが素敵なのだ。きちんとしてゐるからこそ、喜劇の三枚目として活きて來る。

 全體的にはごちゃごちゃし過ぎ、兵隊が書類をばらまくなど、やり過ぎな感が否めない。度を超した惡巫山戯であり、喜劇に収まらなかったのはヨーゼフ・E・ケップリンガーの演出が稚拙なのだと思ふ。

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2012年12月 7日 (金)

ケナークラブワイン會

 ドイツワインケナークラブのワイン會が無事修了。今年のドイツワインケナー及び上級ケナー呼称資格認定試驗の合格証書授與、そして、上位入賞者の表彰、名譽ケナーの認定式が行はれた。お休みなのに會場を提供してくれた水響亭さんには感謝。

シェフがわざわざ獨逸風の美味しい料理を用意してくれ、各社輸入元ご協賛ワインと共に頂き、和気藹々と樂しい時間を過ごすことができた。 生憎と司会進行で冩眞を撮る時間はなかつた。

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2012年12月 6日 (木)

蓮華

銀座四丁目のギャラリーおかりやで「箱瀬 淳一・蒔絵今昔展」。元々蒔絵師なので、繊細な表現が上手。今回は木地をお湯に漬けて曲げ、急速に冷やした歪んだお椀や可愛らしい蓮華が並ぶ。特に今まで匙はあつても、蓮華はなかつたので、面白い。箱瀬さんに会うと、つい次回はどこで飲まうかといふ話になる。また、注文作品の出来上がりを尋ねるが、まだ完成してゐないと云ふのはちと寂しい。

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2012年12月 5日 (水)

山田りえ展

柴田悦子畫廊で「山田りえ展」へも行つた。ご本人にもお會ひできた。揉み紙に金箔の背景、その上に厚塗りで、力強く生命力あふれる花の絵が素敵。白い紙の上に白で描いた背景もよかった。日本畫はかうあつて欲しいと云ふ感じで、どの繪にも華がある。

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2012年12月 4日 (火)

wi-not?

 ワイン雑誌『wi-not?』の、田中克幸さんのTANAKA-LABOで取り上げていただいた。
 すき燒に合ふワインの話。どうしても、西洋料理の牛肉の發想から、黒毛和種の牛肉でも、何だか筋ぽく、血のしたたるやうなステーキと同じだと捉へてしまひがち。併し乍ら、黒毛和牛は荒々しいところがなく、柔らかい肉を薄切りしてゐるため優しく、和牛の脂肪のは點が低いので、口溶けがよく、ギトギトしません。だから、タンニンの多い澁めのボルドーである必要はありません。できれば、酸味がまろやかで、果實味が強く、重心の低い、熟成したワインが合ひますね。是非、ご一讀を!

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2012年12月 3日 (月)

乾燥熟成

JukuseiImahan3 すきや連で人形町今半さんへ。まだ實驗段階だと云ふが、一年間も乾燥熟成させた特別な牛肉を頂いた。生ハムのやうな熟成香がしてかなり獨特。ステーキとしていただいたものは絶品。熟成して酸味のおとなしい、まろやかな赤ワインが欲しくなる。チーズが好きな人なら、喜んで食べられさうだ。

 さうして、すき焼にもして1枚頂いた。真ん中の色が變はつてゐるもの。肉の味が濃いので、玉子ではなく、酢橘かオリヂナル葛だれに付けて食べるとあっさりして美味い。


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2012年12月 1日 (土)

 本日から、師走。すき燒今朝は營業してます。

 文樂、歌舞伎、薩摩琵琶、常磐津、長唄と親しんでゐるので、未だに體驗したことがなかつた能を觀に、亀井廣忠プロデュース能樂舞臺 「舞歌(ぶが)の至藝」を觀に、日經ホールへ。日經電子版の抽選で當たり割引價格となつた。

 當代觀世宗家の觀世清和、梅若玄祥、觀世銕之丞と云ふ現在望みうる最高峰のシテ方故、聲の出し方、居住まひ、所作が美しい。謡曲を習つたり、舞を習つたりしたくなる。ゆっくりとしたテムポだと、昔の言葉で聞き取れず、あッと云ふ間に寝入つてしまふ。氣附いて目を開けると、まだ同じやうな動きで、なんだか《トリスタン》のやうでもある。うすぼんやりとしか、その良さは理解できないが、脈々と傳へられ、續けられて來たものだと云ふことは肌で感じられた。

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