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2012年12月20日 (木)

パシナ

 以前、ベルランで再現料理を試みたことがある南滿洲鐵道の特急亞細亞の料理。この時は資料のなさに泣かされ、結局、大連のヤマトホテルの祝賀會の料理を再現したのであつた。最近になつて、この亞細亞を見直さうと云ふ動きがあるらしく、天野博之 『滿鐵特急「あじあ」の誕生』原書房 が出た。

 蒸氣機關車であり乍ら、最先端の流線型の車體を持ち、冷暖房が完備した素晴らしい汽車の印象があつたが、實際には、當初少ない試運轉から故障も多く、線路の不備、冷房の効きの惡さなど、手放しで喜べなかつたことが解る。それでも、旅情の郷愁を誘はれるのは、戰前の日本が世界に誇れる數少ないものであつたからであらう。乘つてみたかつたのは云ふまでもない。神戸から船に乘り、大連から乘車して哈爾濱迄乘つてみたかつたのは言ふまでもない。

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