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2013年1月22日 (火)

京都

 京都が戀しくなると、いつも『細雪』を讀んでゐたが、あれは船場のいとさんの話だから、渡辺淳一 『化粧』 講談社文庫を讀んだ。作家と交流のある重金敦之さんの『愚者の説法 賢者のぼやき』 左右社に名前が出て來て、厚い文庫本なので時間も掛かりさうだと期待して讀み始めたら、上下巻3日で讀み終えてしまつた。

 重金さんは週刊朝日の編輯長もされた大先輩で、庭球倶樂部が一緒で學生の頃お手合はせを願つた程度であつたが、食通であり、時折ワイン會で今もお會ひする。新刊本を進呈下さり、積んだままであつたのをやっと年明けにふんふん同意し乍ら讀んだ後、直ぐにこの本の中で京都へ出掛けたのでる。
 大谷崎を意識して櫻の季節の二年間を描いてゐるが、1980年頃の雰圍氣がそこはかとなく傳はると共に、三人姉妹に祇園のお母さんの女心をよく描き切つてゐるものだと感心した。それに、東夷には女性の京言葉に滅法弱いし、讀後の心地よい餘韻が樂しめる。今度上洛するのは何時だらう。

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