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2013年1月16日 (水)

版畫

 昨年知り合つた版畫家、小林美佐子さんからご案内を頂いた三人展「新春展」を觀光に、版畫專門のシロタ畫廊へ。

草むらに佇む制服姿の女の子が淫靡な小林さんの作品は好き嫌ひがはっきりするだらう。女ばかりの我が家には決して飾れない。然も、はっきりと顔は描かず、薄くぼんやりしったところが怖い。夜中に抜け出て來るやうなおどろおどろしさがある。勿論、作家ご本人は至つて明るい女性なのだが、この落差が面白いのかも知れない。

 隣に並ぶ冨樫早智さんの作品は、とても漫畫風。何処か、つげ義春風であり、梅圖かずおの描く不条理な世界、高橋葉介のやうな猟奇要素の強い幻想怪奇の匂ひがぷんぷんする。

 そして、最も氣に入つたのは山田彩加さんの作品は、細かい線の連続が一瞬銅版畫(エッチング)かと思ひきや石版畫(リトグラフ)だと云ふ。非常に細かく、的確な線が綺麗。確かな技術に宿る力が見る者に訴えかけてくるのが素敵。大きな作品でも線を追ふだけでも樂しい。巴里留學時代の「ルーヴルの胸像」は石版畫らしさが加はり、線だけの作品より奧行きが出てゐる。まだ、大學院生だと云ふが、この完成度は將來が樂しみ。

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