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2013年6月 4日 (火)

提琴獨奏會

Operacity_hall 週末、初臺のオペラシティ・ホールで三浦文彰のヴァイオリン・リサイタルを聽いた。前半のドビュッシー、ラベルのソナタは技巧も確かで正確。だけど、佛蘭西のエスプリとか、茶目ッ氣がちっとも感じられず、非常に真面目な演奏なので、幾度か寝入つてしまつた。奏鳴曲(ソナタ)でもお客を樂しませて欲しいもの。

 後半、オリビエ・デュパンの新曲はポール・クローデルの詩集「百扇帖(エヴァンタイユ)」に曲を附けたと云ふ。この詩集には日本の富田渓仙、有嶋生馬による表意文字が描かれ、たいへんに美しく、それに触發されて、12樂章それぞれ詩に基づき、最初に日本語で詩が讀み上られてから、演奏と云ふとても珍しい世界初演であつた。描冩音樂ではないにしても、言葉の印象を想像し乍ら聽くのはとても刺戟的であつた。

 そして、主曲となつた《クロイツェル・ソナタ》が清々しくてよかった。ベートーヴェンのがっちりとした骨格そのままに、真正面から取り組む姿がよく、疾風のやうな最終樂章は勢ひに流されず、足元も確かに紡ぐ邊りに器を感じた。まだ、19歳なので、これからが樂しみだ。

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