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2013年12月11日 (水)

インバル

 先月はインバル指揮、都響のマーラーチクルス後半の最初となる、6番、7番を聽いた。サントリーホールの半期シリーズで購入できず、今回は横濱の港未來ホールでの季節だ。

 既に何年もインバルの下で演奏してゐる都響だけに、非常に緻密な演奏であつた。但し、幾人かゐる主席奏者の内、二番手、三番手の方故か、少し獨奏に不安もあつた。6番のトラムペットは幾度は外し、指揮者にし即されても立ち上がることはない位に殘念ではあつたが、ゆったりとしたテムポでがっしりと進む、堂々としたもの。
 悲劇的な6番の鐵槌、それに對して7番の打樂器群にマンドリンなど、まとまりのない樂想ではあるものの、無理に解釈を押し附けず、却ってそれがよい結果を生んだ。

 それにしても、よくもまあ、こんな曲を書いたものだと思ふ。獨逸にあつては墺地利人、墺地利にあつては猶太人と云ふ異邦人の悲しさに溢れ、村の軍樂隊の喇叭から、古典派から、何でも受け入れたマーラーの混沌こそ、21世紀に相應しい。

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