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2014年1月15日 (水)

兆し

 銀座一丁目の中央通り、真ッ白なポーラ化粧品ビルの3階に在るポーラ美術館別館(ポーラ・ミュージアム・アネックス)へも足を伸ばした。本館は熱海に在ると云ふ。
 此処では《KIZASHI 友禪の斬新、漆藝の大膽》と題し、若手友禪染作家と漆藝作家の二人展である。

 石井 亨が傳統儀法に則り染め上げた色鮮やかな友禪染めの布地は、富士山や都市の風景ではあるが、よく見ると現代社會を描いてゐる。本型電算機(ノートパソコン)の鎧を纏つた企業戰士、象徴的な「ファストフードの瀧」など現代の問題點をも抉る内容になつてゐる。山口晃に影響を受けてゐるのかも知れない。

 現代ポップアートのやうな岩田俊彦の漆繪は古典的日本の意匠(デザイン)的であるが、現代的な風が入り、髑髏がゐたり、蛇や蝙蝠とも共存してゐる不思議なもの。

 それぞれ、傳統技法を踏襲してゐるものの、輕く垣根を跳び越え、垢抜けて先を走ってゐる。一體、今までの作家は何をして來たのかと唖然とする位、簡單に枠を飛び超え、傳統と現代を融合し、新しいものにしてゐるのだ。實に愉快であつた。

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