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2014年3月24日 (月)

ersterbend

 インバル&都響のマーラー・ツィクルス最終章、交響曲第9番をみなとみらいで聽いた。前回の8番が壓倒的規模の音の渦にどっぷりと浸かり、久し振りの感動を味はつたので、期待はしてゐなかつた。
 極めて中庸を保つたテムポで遅すぎず、じっくりと聽かせてくれる。第三樂章ロンド・ブルレスケは崩壊寸前まで煽り、恐ろしく速いがその分、第四樂章のアダージョが活きてくる。特に弦樂器は歌はせ、歌はせ、これでもかと盛り上げるのが素晴らしい。何度もうなる聲が聞こえて來るが、嫌味がない。そして、「死に絶えるやうに(ersterbend)」と云ふ最終小節後、指揮棒は直ぐに下されず、無音の餘韻をたっぷりの殘してから、息を吹き返したやうに、割れんばかりの拍手に應へてゐた。誰一人として飛び出して拍手をする者もないのも素晴らしかった。この數十年で聽衆の質も向上したのであらう。何度聽いてもよい曲だ。

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