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2014年4月30日 (水)

野掛け

 「野掛け」とは春秋ののどかな日に、野山に遊ぶことや野點を意味し、要するにピクニックのことである。この黄金週間前半は代々木公園でドイツワイン・ピクニックがあつた。各自ドイツワイン1本を持ち寄り集まると云ふもの。ドイツワインを用意できない人は食べ物や水を用意し、箸や紙皿、硝子杯は各自持って來るので、參加費もなく氣樂な集まりであつた。

 矢鱈とドイツワインに詳しい人から、單にワインが好きだと云ふ人まで20歳以上の男女が集まり、ワインに就いて語り、四方山話をし、非常に樂しかつた。一本づつ空けて行くのだが、誰ひとりとして同じものは持ち込まず、違ふワインで面白かつた。自分は最後までゐられなかつたのだが、發泡酒から辛口白、赤、甘口白まで樣々20數人に對して32種類のワインを空け、和やかな雰圍氣が續き、誰も亂れず、素晴らしかった。

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2014年4月28日 (月)

黄金週間

 本日は連休を頂いてをり、明日までお休みです。30日~2日は暦通り、營業致します。

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2014年4月25日 (金)

試飲會

 やっと春の試飲會も落ち着きを見せて來た。來客があり不義理をした會もあるが、先日、ラシーヌさんの獨逸・墺地利のワイン中心。ファン・フォルクセンはすっかり人氣だが、それ以外にも隠れた銘醸ワインが澤山あるものだ。
 モーゼルのA.J.アダム醸造所もそのひとつだらうか。リースリングの辛口主體で、特に「リースリング・ドローナー」はお勸め。果實香も優しく、青林檎のやうな直線的な酸味にミネラル感が豐富で、モーゼルらしさが味はえる辛口仕立て。かう云ふワインが日本でもっと廣がると嬉しい。

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2014年4月24日 (木)

18周年

 柴田悦子畫廊が今年で開廊18周年だと云ふのでお祝ひに驅け附けた。馴染みの作家の新作旧作が並び、とても華やいてゐた。おまけに近くの佛蘭西料理屋のマダムの届けて下さった洋菓子まで御馳走になつてしまつた。未だ繪も買つたこともないのに、申し譯ない氣持ちで一杯である。素敵な繪が澤山あつても、懐いと寂し。

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2014年4月23日 (水)

あはひ

 相變はらず本だけは讀み續けてゐる。安田 登 『あわいの力』 ミシマ社が面白い。

 古代には心がなかったと云ふ話から、文字を持つことで心が生まれ、子宮や腹で考へてゐたものが、頭へ上り、つひには行き先を失つてしまつたと云ふのだ。釈迦や基督はその心の縛りを解くことを説いたが、それ以降、誰も其れを超える人がゐない。成る程と思ふことも多く、無駄を教へて、心を豐かにしてゐないことや、今や異界もなくなり、想像力や見立てができなくなつてゐる。輪郭の曖昧なことは決して惡ではない。

 作者は能樂師のワキ。主役である異界からの人に對する、辛い目に遭った現實の人を専門に演じてゐると云ふ。 この本は實利だけを求め、無駄を廢し、心に囚はれ過ぎた現代人には清涼剤とならう。取ッ附き難かった能樂にも大分親しみを覺へた。

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2014年4月22日 (火)

総会

 1 東京ドイツワイン協會の総會は築地の新三浦であつた。前菜には、ザクセンのゼクト、鯛の刺身にはフランケンのジルヴァーナー辛口、鶏つくねにモーゼルのシュペートブルグンダー辛口、水炊きにモーゼルのリースリング辛口、炊き合はせにリースリング古酒、玉子焼きにリースリング•アウスレーゼと、和食とドイツワインの素晴らしい組み合はせを樂しめた。氣樂にドイツワインを樂しむ會は樂しい。

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2014年4月21日 (月)

へうげもの

 2 増上寺で開かれてゐる「天祭一○八」を觀た。燒き物や極彩色の繪にグロテスクな彫像などが主體に展示販賣されてゐるが、愛して止まない歴史漫畫『へうげもの』とのコラボ作品が面白い。この徳川家所縁の増上寺で、現代の織部たちが、漫畫から得たものを作品にしてゐる。井上雅博の掛軸は傳統技法を使ひつつも、三段でもなく、一文字もないが筋で表現したり、斜めな筋入りでモダンな雰圍氣を醸し出したり、型に囚はれずに自由な作品に仕上げてゐるのが樂し。

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2014年4月18日 (金)

殿堂入り

1 昨日は日本カフリンクス協會総會があつた。昨年の入會以來、毎度、ベストドレッサー賞を頂き過ぎたため、つひに殿堂入りした。
 これは殿堂入りの記念に頂いたカフリンクス整理箱。幾重にも重なる優れものだが、自腹で求めた二段目も半分埋まってしまった… 多すぎか。

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2014年4月17日 (木)

風俗

 本日は風俗營業所管理者講習。キャバレーとかとは別の部類だが、これがないと藝者を呼んでお酌をしてはいけないと云ふ法律。弊社で呼ぶことはないのだが、風俗營業の許可のあるとなしでは違ふらしい。

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2014年4月16日 (水)

打ち合はせ

Photo 來月末の「ドイツワインフェスト」の打ち合はせ。相手の言つてゐる大意は解るのだが、自分のドイツ語では、細かいところまでこちらの意思を傳へ切れない。最近勉強してゐないからなあ。


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2014年4月15日 (火)

ドイツワイン仲間

Photo_2 ドイツワイン好きな人と飲むことも多いが、年寄りと自分より若い世代では全く考へ方が違ふ。過去の榮光に縋り、内向きなお年寄りに比べると、自分たちが美味しいと思ふワインを一人でも多くの人に紹介したいと思ひ、樣々な活動をしてゐる。これからは、もっと變はつて行くのであらう。

 このシュペートブルグンダーはコルク栓ではなく、王冠と云ふ變はり種。それが土臭く、野性味溢れるピノ・ノワールなあので、とても美味しい。

 殘念乍ら、2011年、2012年と輸入増加傾向にあつたドイツワインは、2013年に再び8.2%の大幅減少となり、総市場は40万ケースを大幅に割り込んでしまった(『WANDS』Apr.2014 P.22)。販賣價格1,000~2,000圓未滿のドイツワインはかなり減少してゐるが、逆に1,000圓未滿と特に2,000~3,000圓未滿は増えてゐる。特にスーパーでの販賣數は全體の37%と業務用、家庭用酒販店の倍以上あることから、手頃な價格のものをスーパーで買つてゐるのであらう。もう少し美味しい辛口のドイツワインを揃へて欲しいものである。

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2014年4月14日 (月)

マッカーサー道路

 店の近くに大昔の道路計畫であつた筈の通稱「マッカーサー道路」の地下トンネルが完成した。自動車專用故、早速走ってみたが、汐留から溜池まで信號が少なく、外堀通りの混雑緩和にはとてもよい。舛添都知事の構想では、地上部は巴里のシャンゼリゼのやうな都民憩ひの道路としたいらしいが、果たして…

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2014年4月11日 (金)

東京老舗めぐり

1  『旅の手帖』5月号 交通新聞社の「東京老舗めぐり」銀座の中でご紹介いただきました。是非、お手にとってご覧ください。

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2014年4月10日 (木)

GOLD

Photo 東京・春・音樂祭の最も脚光を浴てゐるワーグナーの樂劇《ラインの黄金》、演奏會形式を聽いた。

 今回、N響を振るマレク・ヤノフスキはワーグナーで定評があり、演奏會形式にすることにより、ワーグナーチューバのやうな特殊樂器の他、ハープ6臺、舞臺袖に1臺、18臺の鐵床など、作曲者が求めた条件に限りなく近附くことができ、その上、妙ちくりんな演出に惑はされることなく、純粋に音樂だけを樂しむことができて、とてもよかった。

 特にアルベリヒ役のトマス・コニエチュニーが絶好調で愛を捨て、指環に呪ひを掛ける小人をよく演じてゐた。そして、ローゲ役のアーノルド・ベズイエンも智惠の火の半神を輕快に歌ひ上げ、そして、ヴォータン役のエギルス・シリンスも神々の長としての威嚴と迷ひをよく出してゐた。

 かうしてワーグナーの音樂に浸り、歌に集中できるのはとてもいい。東京文化の三階中央最前列の爲、音の響きもよく、舞臺や字幕もよく見え、堪能できた。

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2014年4月 9日 (水)

特撮

Photo 『圓谷英二 特撮の軌跡展』と云ふのが新宿高嶋屋であつたので、休日にのこのこと出掛けた。
 案の定、親子連れか、40代のオタクが多い。東寶時代の特撮から、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」と怪獣ものが多く、珍しい當時のポスター、撮影用装置から臺本、再現セットの他、怪獣の着ぐるみが多く飾られてゐた。どれも、これも懐かしいものばかりで、一人目を輝かして見てゐたのだ。オタクが呟く、細かい話も耳に入り、よく知ってるなあと氣にはしつつ、同じ穴のムジナを實感した。


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2014年4月 8日 (火)

ワインとグルメ

 先週はビッグサイトで「ワイン&グルメ展」があつた。いつもの「Foodex」が日本能率協會主催なのに對して、こちらはケルン・メッセが主催で場所も近くて便利だが、如何せん規模が小さい。

 ドイツワイン・インスティテュートは今年こちらへ出展してゐたので、ワイン王女の顔を見に行き、知人のセミナーを聽いた。最近は主要白ワイン品種のリースリングと赤ワイン品種のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)だけに限ってゐた。地方別の違ひを樂しめた。

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2014年4月 7日 (月)

新しき挑戰

 先日知り合つた寫眞家が和紙の印刷したと云ふので見て來た。顔料なのでたぶん耐水性だと云ふので、今度は學装、軸装してみようと思ふ。どんな風になるのか樂しみ。試驗的に印刷したものを撮影したが、ご本人の許可を得てゐないので掲載できないのが殘念。

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2014年4月 4日 (金)

600鉢

 風の強い中、柴田悦子畫廊に「中川雄登日本畫展」を觀に行った。自宅に600鉢も植物を育ててゐるだけあつて、細密な描冩を非常に繊細な筆使ひで優しく描いてゐる。繪だけの印象では、女性作家かと思ふかも知れないが、豈圖らんや、どちらかと云ふとむさ苦しい感じの男性作家で、本人も恥ずかしがってゐたのが可笑しかった。

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2014年4月 3日 (木)

死の都

 新國立劇場の新演出、コルンゴールトの歌劇《死の都》を觀た。今ではすっかり忘れ去られてゐるコルンゴールトだが、神童と呼ばれ、戰前にハリウッドでも活躍してオスカーも得てゐる。その彼の21歳の時の作品。

 死んだ妻が忘れられず、その思ひ出だけにすがる主人公がそっくりな踊り子を見附け、亡き妻の代はりを演じさせるが、結局、生者は死者に囚はれず、自ら生きねばならない、そんな内容。後期浪漫派のリヒャルト・シュトラウスやマーラーのやうな音の響きや、現代音樂、映畫音樂への橋渡しとなる時代故に、ごちゃごちゃした曲も耳には新しい。今回の演出では、主人公にしか見えない亡き妻をパントマイムで演じさせたので、憧憬の愛と現實の肉欲の愛が對比し易く、面白かった。

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2014年4月 2日 (水)

鮮やか

Suntory 出演者から切符を頂き、日本青少年交響樂團 特別演奏會を聽きにサントリーホールへ。トヨタが出資して、青少年オーケストラ・キャンプを開いてをり、それに參加した學生のオケである。

 オケの後ろのP席故、後ろからオルガンが、前からオケが聴こへ、久しぶりに演奏気分が味はへた。廣上淳一の指揮は見やすく、一緒に呼吸するので、入りやすい。
満面笑みで振る廣上は、入りが上手くいくと、左手の親指を上げてOKサインを出し、人一倍演奏を楽しんでゐる感じ。

 色彩感豐かな〈ローマの松〉、かなり難しさうなショスタコの提琴協奏曲1番を三浦文彰は完璧に弾きこなし、元氣いっぱいの「ガン付」では、血沸き肉躍る、喜びのほとばしる演奏であった。終演後は心地よく、雨も上がり、氣持ちよかった。

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2014年4月 1日 (火)

スマホ

Sumaho ドイツワイン協會の事務局長は降りた爲、携帶一臺で二番號使用を止めたので、消費税が上がる前に、スマホにした。基本設定はしたものの、慣れるまで随分と時間が掛かりさうだ。


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