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2014年4月 3日 (木)

死の都

 新國立劇場の新演出、コルンゴールトの歌劇《死の都》を觀た。今ではすっかり忘れ去られてゐるコルンゴールトだが、神童と呼ばれ、戰前にハリウッドでも活躍してオスカーも得てゐる。その彼の21歳の時の作品。

 死んだ妻が忘れられず、その思ひ出だけにすがる主人公がそっくりな踊り子を見附け、亡き妻の代はりを演じさせるが、結局、生者は死者に囚はれず、自ら生きねばならない、そんな内容。後期浪漫派のリヒャルト・シュトラウスやマーラーのやうな音の響きや、現代音樂、映畫音樂への橋渡しとなる時代故に、ごちゃごちゃした曲も耳には新しい。今回の演出では、主人公にしか見えない亡き妻をパントマイムで演じさせたので、憧憬の愛と現實の肉欲の愛が對比し易く、面白かった。

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